雲母書房
書籍詳細
<宅老所よりあいの仕事>
生と死をつなぐケア

下村恵美子 【著】
1,600円(税込:1,728円)
介護の実践
A5判 / 並製
152頁
2011年06月16日
978-4-87672-303-4
4-87672-303-6

「看取りケアの作法」を見る
「九八歳の妊娠」を見る

ターミナルケアとは、死に際だけの短期的なものではありません。
だんだんに老いて老衰の死に至るまで、数年〜十数年の間、通い、泊まり、暮らして逝く場所として、「よりあい」はお年寄りとその家族につきあい続けます。
 
「いつのころからか、よりあいの看取りは『生活の中に老いと死を取り戻そうとしている』ということなのではないかと感じるようになりました」という著者の言葉、営みは、そのまま、本書に描かれる一人ひとりの生と死の物語に、そこでさまざまな思い、悩みを抱く著者自身の姿に見いだされるものです。
 
自然な安らかな最期のために生活の細部を見つめ、医療のあり方、介護職の立ち位置も省察。
 
気負わずに語る20年の経験です。
 
!同時刊行! 宅老所よりあい20周年を機に贈る
   村瀬孝生の  『看取りケアの作法』 もぜひ!

第1章 自然な老いの先にある死
よりあいの看取り―ノブヲさんとの時間
血縁に頼る
本人のバランスを保つ
ビールと地震でおくる
にぎやかな別れ
家族が家族であるために

第2章 最後に好物のプリンを食べる……マツエ先生
お寺の茶室から始まったよりあい
法話が日課に
卒倒とお供え物
肺炎で入退院
胃ろうの選択
うめき声
家族が看取る
最後まで口から食べる

第3章 ぼけは神様からのプレゼント……寿さん
田舎から呼び寄せられた寿さん
女学校の同窓会
家族会議
半年の余命先刻
生活行為こそ最大のリハビリ
ぼけと痛み

第4章 うれしかばってーが悲しかぁ……テルさん
お寺のご門徒さん
病院を追い出される
うれしかばってーが悲しかぁ
幻の湯布院
獣館と呼ばれて
よりあいになだれこむ
冥土のはなむけ

第5章 奪われた最期の時間……正男さん
ボランティアとして
一人の職員がつききる
排泄のリズムが狂う
歌と散歩が好き
延命を選択
非情な退院勧告
生活の場でできること
二度と取り戻せない時間

第6章 よみがえった夫婦の時間……福市さんと千世子さん
福市さんの介護
原因不明の高熱
夫としての覚悟
週一回の帰宅を支える
四年続いた二人だけのデート
福市さんの急変
二人の医師の見解
拒否できなかった延命
本物の医者
先生のコンサートに行く
娘さんの思い

第7章 家族とともに家で生き抜く……じゅん子さん
夫婦で生きる
一番会いたい人
家族の危機
ご主人の入院
ご主人の願い
不思議な力
母ちゃん好いとるよぉ

第8章 言葉を辿って……6人の生き様、死に様から
なんもくれやんのー
いつから森さんにならっしゃったと
ばかぁっ!
子どもは夢をもつことが大切です
いたーい、いたーい!
かんけーなか! せんがまし!

母の死を振り返って……あとがきにかえて


評者: (2011年8月23日 ベストナース 第22巻 第9号)
福岡の「宅老所よりあい」の20周年を記念し、2人の責任者が著した2冊が同時刊行。「よりあい」では徐々に老いて老衰の死に至るまでの間、自然に暮らし、逝く場所として高齢者と家族を支えています。この20年間に出会った様々な高齢者の看取りの物語を収録。自然で安らかな最期を迎えるために生活の細部を見つめ、医療の在り方、介護職の立ち位置も省察しています。


評者: (2011年8月1日 クレヨンハウス通信 vol.367)
”Woman’s EYE”「女性の視点からセレクトした女性のための本」のページに選ばれました。
本の作り手による新刊紹介ということで、編集部からの紹介です。(ターミナルケアとは、死に際だけの短絡的なものではない。老いて生活が難しくなったり認知症になったりして以降この世を去るまでの数年〜10数年の間、通い、泊まり、暮らして逝く場所として「よりあい」はお年寄りとその家族につきあい続ける。誰もが安らかな死を望んでいるはず。なぜ必ずしもそれが実現できないのか。自然な老衰死を認めない制度や、そこで家族が直面する理不尽に向き合って20年。身近な人や自身の老いにつきあっているすべての方へ。)


評者: (2011年7月21日 現在)
以下の誌紙でも掲載されました。

「介護新聞」(2011年7月21日)
「コミュニティケア vol.13 No.10」(2011年9月1日)




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